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香りの旅

コルシカ香りの旅「ヘリクリサムの収穫・蒸留とアロマクッキング」 ~植物の多様性で知られる地中海のオアシス~

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7月8日は、芳香植物のオーガニック栽培で知られるカイザリング家のアロマ・ガーデンへ。コルシカの「香りの旅」は、バスティアから45キロほど南にある、カイザリング家のアロマガーデン見学からスタートです! カイザリング家はドイツ出身ですが、祖父のカイザリング氏が1962年にコルシカに移住。以来3世代にわたり、オーガニック栽培の芳香植物の精油やヒドロラーテを生産しています。移住した当時、かんきつ類の栽培や養鶏をしていましたが、すぐにバイオダイナミック農法に切り替え、10年経ってから、芳香植物の栽培や精油・ヒドロラーテの生産に、舵をきりました。ナポレオンが故郷のコルシカ島に帰郷する時、「島に近づく船の上から、もう植物の匂いがした」と言ったほど、コルシカは芳香植物の宝庫なのです。2代目のアルブレヒトから最近ビジネスを引き継いだ、3代目で末娘のソフィアがアロマガーデンを案内してくれました。


 アロマガーデンツアー③700×


カイザリング家のアロマガーデンにある芳香植物は、マスティック、ギンバイカ、ストエカスラベンダー、ネピタ、ローレル、ラバンディン、クラリセージ、ジャーマン&ローマンカモミール、ゼラニウム、ティートリー、バーベナ、ローズマリー、ヘリクリサム(イモーテル)などなど。1つひとつの植物の前でソフィアさんとマリアの説明を聞きながら、ガーデンを一周。鳥のさえずりとともに、実際に植物に触ったり匂いを嗅いだり、至福の時間でした。


 アロマガーデン看板②加工


すべての植物の前に手書きの看板が置いてあります。









     


     アロマガーデンの芳香植物メモ



  1. マスティック……口腔衛生によい。風邪や副鼻腔炎にはこの精油をオイルで薄めて湿布すると、痰がゆるむ。

  2. ギンバイカ(マートル)……コルシカの特有種。ふつうのギンバイカとは異なる。

  3. ストイカスラベンダー……コルシカの固有種。ふつうのラベンダーとは分子や用途が異なる。ケトンが多いので、敏感な人には少量・短期間のみ使用する。

  4. ローレル……新しい葉よりも古い葉の方が、匂いが強く、精油の収量も多い。精神面では自信を強化する。抗炎症作用があり、風邪や副鼻腔炎にいい精油。ギリシアでは巫女たちがローレルの上で眠ると予言能力が得られたという話も伝えられている。

  5. ラバンディン……ラベンダーと違う点は、途中で茎が分岐している点。カンファーの割合が高い。

  6. クラリセージ……こすらないでも十分匂う。ホルモン調整作用があり、女性の更年期に有効。

  7. ジャーマン&ローマンカモミール……ラベンダーの代用になる精油。深いリラックス効果をもたらす。

  8. ゼラニウム……こすらないでも匂う。短時間で匂いが蒸散するので、かえって蒸留が難しい。

  9. ティートリー……抗バクテリア・抗ウィルス・抗真菌作用がある。直接肌にぬってもOK。

  10. バーベナ……皮膚刺激が多く、赤みがでるので、そのまま皮膚にぬらないこと。

  11. ローズマリー・ベルベノン……コルシカのローズマリーはベルベノンのいみ。肝臓によく、解毒効果があるので肝臓湿布をつくって患部にあてるとよい。

  12. イモーテル……炎症抑制作用・抗凝固作用があり、青あざによく効き、色も傷もすばやく消える。しわにも有効なのでフェイスマスクなどにスプレーして使うといい。


 



 アロマクッキングスチームキャロット700×アロマクッキングベークドポテトと2種類のバター700×


お昼は、カイザリング家のカフェ・キッチンで、アロマクッキングの専門講師マリアより、アロマクッキングのレッスン。アロマクッキングとは、エッセンシャルオイルを使った料理のこと。日本ではエッセンシャルオイルは飲用しませんが、ヨーロッパでは食品添加物として使われています。どんな風に使っているのか、興味深々です。食材はすべてオーガニック。ジャガイモに至っては、マキア(野生の森)で採れたものだそう。マリアは元々、オーガニックレストランなどで調理やメニュー開発にも携わり、アロマクッキングの本も出版していて、マリア直伝のぜいたくな素材を使用したクッキングレッスンが始まりました。


 


アロマクッキングフルーツポンチ700×アロマクッキング用エッセンシャルオイル700×


マリアが、手際よく指示を出し、忙しくキッチンを立ち回ります。料理を始めて1時間半。まるでコルシカの太陽のような料理ができました!地元で採れたオーガニック野菜に、ハーブや、柑橘系のエッセンシャルオイルやヒドロラーテの香りが効き、シンプルでありながらも日本にはないエキゾチックな味は癖になるほど。この日はとても暑く、午前中は熱中症になるかと思いましたが、自然の恵みでパワーを補充して、疲れも一気にふっ飛びました。


 









 


   アロマクッキング・メニューと簡単レシピのご紹介


 A ローレルで風味づけしたベークドポテト、赤と黄色の2種類のバター添え(アロマクッキングベークドポテトと2種類のバター)


  ジャガイモは下茹でした後、ななめに切れ目を入れ、乾燥したローレルを挟みこみます。これをオーブンに入れ、表面が色づくまで焼き、最後にエッセンシャルオイルを振りかけます。別に、赤いバターと黄色のバターを準備します。赤いディップは、バター(有塩と無塩の半々)にトマトペースト、塩、オーソレミーオエッセンシャル    オイルブレンド、黄色のディップはバターにウコンパウダー、塩、カプリを練り込みます。ジャガイモに、好みのバターをつけて食べます。


 


  B 野菜と果物のローコスト(アペリティフのサラダ)(アロマクッキング前菜ローコスト)


  まな板に好みのエッセンシャンオイルを振りかけ、その上で、生のビーツ、ニンジン、皮つきオレンジ、ショウガを3-4センチ大に切ります。すべてをカッターに入れ、バルサミコ酢とすりゴマを、少々入れて粗くカットします。ガラスの器に盛りつければアペリティフサラダのできあがり。


 


  C スチームキャロット葛ソースがけ(アロマクッキングスチームキャロット)


  キャロットは皮つきのまま、蒸し器を使って20分ほど蒸します。できあがる2分前に、お鍋の湯にキャロットシードエッセンシャルオイルを数滴振り入れます。蒸しあがった後は、蒸した後のナベの水を少し冷まし、葛をとき入れ、とろみをつけてニンジンの上にかけてできあがり。


 


 D ローズヒドロラーテ入りフルーツ&野菜ポンチ(アロマクッキングフルーツポンチ)


   メロンを丸形にくりぬき、洋ナシ、リンゴなど季節のフルーツやパプリカやトマトなどの野菜を1センチから2センチ大にカット。塩分も補給したいので、塩をふり入れ、香りづけにローズのヒドロラーテと蜂蜜を入れます。


 


 E ゴマ塩のディップとパン 









  白ゴマと黒ゴマをそれぞれすり、塩とカプリブレンド(オレンジとレモンのブレンドオイル)を振り入れます。別に、パンのディップ用のオリーブオイルとバルサミコ酢を用意しておき、パンをオリーブオイルにつけた後で、ゴマ塩をつけていただきます。なんだか、ご飯にゴマ塩をかけみたいな感覚です!



 


 


 











 アロマ・クッキングのポイント!


  野菜カット用のまな板にエッセンシャルオイルをふりかけ、その上で野菜を切ります。


 オレンジのエッセンシャルオイルをお塩や胡椒のグラインダーに入れ、塩や胡椒を入れたあとでよく振っておきます(※グラインダーはかならずガラス製にすること)。これを常備して、調理や食事の時に使います。


 好みのアロマブレンドをバルサミコ酢に入れ、塩やゴマと一緒に食卓に置いてお好みで使います。


 ソースやディップ、ドレッシングに振りかけます。


 野菜などを蒸す際、できあがり2分前に、鍋の湯にエッシェンシャルオイルを入れ、蒸気で香りづけします。(※できあがりの2分より前には加えないこと)


 




 1日目ルドルフさんコルシカ講義700×


シエスタの後、マリアの夫、ルドルフからコルシカの歴史や文化についての講義がありました。 コルシカ人は、同じ民族や家族の絆を大切にし、独立の精神が強い民族とのこと。コルシカの文化や歴史のことをもっと知りたくなりました。


 


 レモンバーベナの蒸留②700×


7月9日芳香植物の蒸留体験〜


1日目につづき、マリアのコルシカの芳香植物の精油講義を受けながら、カイザリング家の蒸留所で行われる蒸留を見学します。小型の蒸留器の方で、レモンバーベナの蒸留が始まりました。フレッシュなバーベナを釜に入れて、踏み固め、蓋を閉めて、しばらくすると爽やかなよい香りが広がります。レモンバーベナの蒸留①②)レモンバーベナは、収量が少なく、とても貴重な精油なのだそう。ここで生産される精油は、カイザリング家のショップでも販売しているとのことで、全部ほしくなります。


2日目ランチ700×


 


 


 


この日のランチは、ここのカフェで、手作りのチーズとトマトのサラダ、キッシュ、デザートはチーズのジャム添えをいただきました。チーズは、羊と山羊のミルクからの手作りということで、新鮮でとても美味しかったです。ナスとチーズのキッシュ、デザートも別のタイプのチーズとチーズのオンパレード。デザートはジャムを添えていただくことが多く、少し癖のあるチーズですが、不思議とマッチして匂いも全く気になりません。


さて、ランチが終わりイモーテルの蒸留が始まるということで、蒸留所に向かいました。当初、イモーテルの収穫も体験するはずでしたが、今年は収穫時期が早く、残念ながら収穫は終わってしまったとのこと。私たちのために、最後の蒸留分として乾燥したイモーテルを残していてくれていました。カイザリング家でもイモーテルを栽培していますが、マキアのイモーテルの品質が特別なので、マキアのものを優先して蒸留しているそう。機械でイモーテルを集め、大きな蒸留器の釜に入れて、蒸留します。


イモーテルの蒸留①700×


 


ここのイモーテル蒸留は、フロレンティナ・フラスコという4段階の蒸留器を使っています。イモーテルの精油は、分子が大きく、水との分離がむずかしいので、何段階にも分けて蒸留するこの方式が編み出されたそうです。また、イモーテルは蒸留が始まってから20分ほどでほとんどの精油の成分が溶出しますが、炎症抑制、内出血とリンパの流れに効き、精神面での強壮効果があるイタリドン(Italidon)という成分は2~3時間後にやっと溶出するので、ここでは、時間をかけて蒸留し、イタリドンを高濃度に含む精油を生産しているとのこと。最初の20分で溶出された精油も販売しているということで、同じイモーテルでも、値段が随分違うという理由はそこにあるようです。イモーテルは、黄色い花が鮮やかに咲き続けるということから「不死、不死身」という意味に名づけられたといわれています。


 


マリアさんのコルシカ植物精油講座700×


 


 


マリアの講義も最後になりました。2グループにわかれて「夏のコルシカ」をイメージしたボディローションのブレンド作りです。まず、マリアが、一人ひとりにハーブのカードを引くように促します。引いたカードに描かれたハーブは、その時に自分が必要なもの、ということで、これから作るブレンドに加えてもよし、好きな精油を入れてもよし、です。ちなみに、私が引いたカードはカモミール。深いリラックスが必要なのかもしれません。私たちのグループが作ったボディローションのレシピをご紹介しておきます。このローションは思い出にもって帰ることができ、香りを嗅げばコルシカの楽しい思い出が蘇りそうです。


 









ボディローションのレシピ


ベチバー・ブルボン3滴


イモーテル4滴


ギンバイカアンデス4滴


アイリス(95%)1滴


ローマンカモミール4滴


アーモンドオイル10ml、


ローズヒドロラーテ10 ml



 









マリアのレシピメモ


ヘルペス用ブレンド


日本でヘルペスになり、痛がゆいという参加者のために、マリアさんがヘルペス用ブレンドを配合してくださいました。シェイクして、最初は30分置きに3回、その後は4時間おきにスプレーをするとよいそう。


イモーテルのヒドロラーテ 25ml


ローズのヒドロラーテ 15-20ml


イモーテル精油 3滴


ラベンダーエキストラ精油 5滴


シストローズ精油 2滴



 


 


 

過去のツアー